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夫の幸せを願う断食

“妻が夫の為に一日中水も飲まずに断食をする”と聞いたらどう思うだろうか?私が思ったのは絶対にインド人と結婚したくないと思いました。

恋愛結婚よりも見合い結婚が多いインド。若くして結婚をし、一日中家事や家族の為に働くインドの妻たち。どうしてそこまで理解ができなかった。しかし、この断食の日を前日から取材し、その考えが少し変わりました。

断食の日はカルバチョート(karva chauth)と言い、毎年秋に行われるこの行事は今年2012は11月2日に行われました。

このカルバチョートの前日から準備が始まります。マーケットへ行き幸運を招くと言われている“メヘンディ”を描いてもらいます。そして、伝統衣装のサリーやアクセサリーを準備します。


マーケットのアクセサリーショップは女性で賑わっています。サリーなどの民族衣装にあったバングルや眉間に貼るビンディー。オシャレに気を使うのは万国共通かもしれません。


そして、カルバチョート当日。

日の出前に食事を済ませ、月が出るまで水一滴さえ取らない断食をして、夫の長寿を願う。この日は、月が出たら、夫も早く帰り、妻に水と食べ物の一部を与えて、断食が終わる。月が出ても夫が帰らなければ、断食は続く。痩せる思いで夫の帰宅を待たなければなりません。

カルバチョートの日、日の出前によく食べられるものがあります。バーミセリ(vermicelli)と呼ばれる春雨みたいなものです。牛乳の中に入れ、とても甘くて美味しいです。


そして、日が昇ると断食スタート

妻たちは水も飲めないのに家族の為に朝食を作り、家事をし、いつも通りの仕事をこなします。

そして午後になると皆、衣装に着替えアクセサリーなどを身につけてオシャレをします。そして近所の女性たちが広場に集まって神話を読み、カルバチョートの意味を胸に刻みながら、夫の長寿を願うお祈りをします。


その後は、ちょっとしたお楽しみ会が。賞金をかけて、ビンゴゲームの様なものをしました。ただし、全部埋めないとダメなようです。


それは暗くなるまで続き、その後も皆で楽しくおしゃべりをしていました。ちょっとした社交場であり、空腹を忘れられるひと時なのかもしれません。

そして夜もふけてくると、まもなく断食が終わります。

家族でテレビをみます。それはとても重要な事。ニュースで何時頃月が出るか知らせてくれます。今回デリーの月の出は8時50分頃。それまでは我慢しなければなりません。家族も何度も外を見て月がまだ出ていないか気にしています。

そして、いよいよ月が出ると妻はお盆に小さな光を灯したランプと食事や水を乗せて家族そろって外へでます。周りを見渡すとその小さな光と共に皆外へ出て月を見ていました。


そして、お祈りをしてザルの様なものから月を見ます。それが終わるとようやく水を飲む事ができます。そして、夫から食事を口へ運んでもらいます。その様子がとても微笑ましく、家族の温かさを感じる事ができました。そこまで夫のために我慢ができる女性の強さと愛情を家族皆が感じていると思います。

“女性が夫の為に断食”と聞くと、妻だけが大変な思いをしていると思っていました。しかし、普段は家事追われる主婦も美しく着飾る機会を得る事ができます。いつも遅く帰る夫も、妻の為に早く帰ってきます。いつも自分の身の回りの事をしてもらっている子供たちも母の為に月を見に行きます。

忘れかけていた家族の大切さを再認識する機会がこのカルバチョートなのかもしれません。



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